投稿者 – りんご様
昔体験したけど、当時の自分からしたらありふれた普通のことだったりして、気付いたら忘れてる事。ちょっと思い出したので話します――。
あれは小学二年生の時。私は少し発達遅かった子供だったので、よく怒られては泣き叫んでいました。しかしあんまり泣き続けてると――。
「鬼が食べに来る……」
父がこんな風に脅かしてきたんです。
これを言われた途端、遠くの方から地響きのような音が聞こえ始めるんです。その後も泣き続けていると、段々とその地響きが近づいてきて、その音で父の声とかも聞こえ辛くなってくるのです。
この現象が怖いからと私が泣きやむと、その地響きの音がうろついてるというか、それ以上近づかなくなるんです。なので父からその言葉言われると、私は直ぐに泣きやむ様になっていきました――。
当時まだ小さかった私は、これを普通のことだと思っていました。しかし、時折この事をフッと思い出すと……どう考えても可笑しな現象じゃぁないかと、やはりそう感じるんです。
怖い話や怪談話を聴いている時。昔の記憶は薄れて忘れていて、ちょっとのきっかけでたまたま思い出した!みたいなのあるじゃないですか?もしかしたらそれは、当時は普通の事だと無意識に思っていて、不思議な事だと思ってないから思い出せなかったのではないのかと。
そして今。この事を思い出した私は、結局あの地響きは何だったのだろうか?本当に鬼の足音だったのか?どうなんだ?と、ひたすらに悶々としています。